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●有権者動向調査
我がIMA選挙戦略研究所では、有権者動向調査を相当重視します。選挙好きな人ほど、選挙をそれなりに経験してる人ほど、「勝ってるのんとちゃうかー!」「いや、まだまだアカンやロー!」とか、所謂「直感」で選挙予測や、現状分析をしたがります。コレはほとんどアテになりません。全く「根拠」も何も無い…あてずっぽうです(苦笑) ただ、選挙事務所に出入りする人達や、後援会員等にはこういうことをのたまう人種がホントに多いのです。まあ…ハッキリ言って「困りもの」です。

ただ、候補者にとっては、大事な支援者なので無碍に「無視」できない「ご意見」なのですが…これらの「言」に振り回されることが…まあ、多々あるのです。よく「ぶれる候補者」は、この「ぬかるみ」にはまってしまうのもよくあることです。知名度がどれくらいか…支持度はどれくらいか…は、絶対に無作為の「有権者動向調査」でないと掴めません。いわゆる「世論調査」です。ちまたでは、機械の「電子声(笑)」で世論調査を実施する…「オートコール」というのが蔓延していますが…コレは選挙プロのボクに言わせればお話になりません。ボクのスタジオの電話にも、時々オートコールでの選挙の世論調査が入って来ますが…質問の内容からして、選挙の素人が作ったようなモノで…お話になりません。また、プッシュホンのボタンでアンサーをするというだけのものなので…電話を取った人が、未成年であっても「適当に」答えることができるため…的中率の低い、誤差の高い結果となります。兵庫県議選で、定数3の選挙区で、そこの自民党支部が調査依頼したオートコール業者での調査で、1位だった候補が4位で落選!4位だった人が2位で当選。3位だった人がトップ当選でした(笑)

ただ…このオートコール調査が蔓延してるのは、価格が安いことと、選挙には全く素人の業者でも「世論調査ビジネス」に参入できているからなのです。現に、我がIMAの地元で、オートコールでの選挙世論調査の「営業」を行っているのは、「不動産屋」さんや「建設業者」さんなのです。もう…論外です(苦笑) ただ…当社の有権者動向調査は費用が高くつくため…すべてのクライアントが常時実施できないのが…つらいところでもあります。

我がIMA選挙戦略研究所の「有権者動向調査」は、固定電話による有権者無作為抽出の個別聴き取り調査です。しかも、調査経験の豊かなベテラン女性調査員が行いますので、先ず、相手が未成年とわかれば…調査はしませんし…調査対象の有権者との電話対話で、相手の方の「誠実な真実の声」を聴き取りますので…これまでの的中率はほぼ100%の実績を誇っています。しかも、微妙な票差での結果もよく的中させています。一例を挙げると…平成12年のある中核市の市長選挙の時ですが…告示の一週間前に、その中核市で一番大きなゼネコン本社から調査依頼がありました。そこのゼネコン本社の専務さんとは、旧知の間でしたが「ヤマグチさん、すまんけど…調査してくれるか!ウチの会社としては、どっちについたらエエのか、見極めたいねん!出来れば勝ち馬に乗りたいし!負けた方を応援したと…後で判ったら市から仕事干される(苦笑)かもやろ…頼むわ…接戦という噂も聞くしな…」まあ…企業としては切実な問題だったのでしょう。早速調査に入りました。

40万人近くの有権者を擁する市なので、選挙区を大きく4つのエリアに分けて、対有権者数の比率に合わせて有効回答を取りました。精度の高い調査が求められてましたので有効回答数の合計は850にしました。この時の市長選挙での立候補予定者は5名。本命の前助役、対抗の前県議会議員(五期連続当選)、穴の同市前女性市議、他2名の泡沫。告示3日前に出た調査結果はこうでした。先ず知名度、前助役35.2%、前県議63.6%、前女性市議26.9%…支持度は、前助役8.2%、前県議7.6%以下…泡沫だったのです。本命前助役と、対抗前県議との差は、僅か0.6%です。僅差です。普通の世論調査での誤差率は2%平均なので…もうその枠外です。ただ、我がIMAの調査は「正確」と自信を持っているので…調査結果をゼネコン専務にお渡しするときには…「前助役が僅差で勝ちます!」とレポいたしました。

結果は、恐ろしいほどの「僅差」、前助役が40,768票、前県議が40,740票という僅か「28票差」というものでした。さすがのボクもこの結果には、寒気がしましたが…(苦笑)しかし…的中したのは事実です。

●2012年2月
この頃、大阪を中心に関西では「大阪維新旋風」が吹き荒れていました。前回総選挙での民主党政権交代ブームで大量当選を果たした関西各地区の民主党代議士達は、一回生を中心に戦々恐々とする日々でした。もし大阪維新の新人候補が自分の選挙区から立候補したら…自分はどうなるのだろう…恐らく落選するのでは…との思いがよぎっていたのは、すべての民主党候補者に紛れもない事実だったことでしょう。

ビジネスの世界では「マーケテイング」という「市場調査」があります。
選挙の世界では、「有権者動向調査」です。その選挙区で、調査時点では誰が一番強いのか…それぞれの候補者の知名度、支持率はどうなのか…それらが、選挙区を細部に分けて調査した場合の数値はどうなのか…等々調査をしながら「科学的」な事前運動をすることは、理想です。ただ、費用がかかりますのである程度の「資金余裕」がある候補者陣営でないとなかなか実施できないのも事実です。まあ…当IMAは、そういう資金余裕の無い候補者でも、使える資金の範囲でのベストの戦略と戦術で当選させてきたのも事実ですが…資金がある程度余裕がある候補者には、この「有権者動向調査」を定期的に実施することを薦め…実行してまいりました。選挙区を10数地区に分けて、各候補の調査時点での知名度、支持率、各政党の支持率などを「正確に把握」出来てて、調査以降の「戦略・戦術」を企画実行することは…まさに「孫子の兵法」にある「敵を知り、己を知れば、百戦して危うからず!」(敵を知り己を知れば百回戦っても危険は無いと言う意味)そのものなのです。

2012年2月、そういう「孫子の兵法」をよく理解している代議士から「有権者動向調査」の依頼が入りました。彼は、当社が初当選から指導している代議士さんで、平均年に一度は調査を実施してきた賢明な代議士です。有権者の動向は常に「流動的」ですから(特に最近は)。
彼は民主党の一年生代議士で、彼の初当選後を受けて、四期務めた自民党代議士が落選引退し、自民党の新人候補が立候補表明してから間もなく一年が経過するので、その自民党新人の調査時点での各地区別の知名度、支持度が知りたいのと…まだ決まってない大阪維新の新人が出た場合に、有権者がどういう「投票行動」に変化するのか…を調査して欲しい…というのが、彼の依頼でした。
調査結果は書きませんが、「調査して本当に良かった!!」という結論を得ることが出来ました。その調査結果をもとに、その後の戦略、戦術を企画できたわけですから。

●2012年7月
この頃は、ひょっとして年内に総選挙か、来年早々には確実に総選挙だ!というムードが蔓延していました。大阪維新の候補者が出るかも…という関西の選挙区は、民主党現職のみならず自民党の多くの前回落選候補も戦々恐々の日々だったと思います。それほどこの頃の「大阪維新の風」は強烈な印象でした。なんせ、民主党は支持率最低レベル…維新さえ出なければ「次は自民党の圧勝!」は間違いのない、100%予想されることでしたから。そこへ「強力な維新新人候補」が出ると、自民党候補さえぶっ飛んでしまうからです。

そんな環境だったので、この時期に自民党の代議士候補からも「有権者動向調査」の依頼がありました。彼も初当選から、当社が指導している候補者さんで初当選後、政権交代の波にのまれ落選し、「捲土重来」を期して次期総選挙での返り咲きを目指していました。彼が調査したかったことは、まだ決まってない「維新候補」が出馬した場合の有権者の動向でした。調査結果は誠に興味深い結果で、維新候補が出ない場合は、彼の「圧勝」でしたが…維新候補が出た場合は、非常に微妙な結果だと判ったのです。彼が、その結果をふまえて、その後の「運動」に一層の力が入ったのは言うまでもありません。

●2012年11月
11月16日衆議院は解散。12月4日公示、16日投票と決まりました。予想より少し早い総選挙となりましたが…熾烈な戦いが幕を開けました。おおかたの予想通りの選挙区で「大阪維新」いや…「日本維新」が候補者を立てました。「孫子の兵法」をよく理解している前出の候補者から早速「有権者動向調査」の依頼が入りました。彼の選挙区での「維新候補」も数ヶ月前に決まっており…最終公示直前での有権者の「動向」を探りたいからです。2月の調査から9ヶ月経過しており…かつまた民主党の支持率も、より一層がた落ち…致命的な情勢の中です。


この調査も選挙区を10数カ所に分けての綿密な調査です。候補者も出そろってますし、衆議院解散してからの調査なので、有権者の関心も高くより精度の高い調査結果が得られるはずです。その結果を踏まえて…たった12日間という僅かな選挙期間の運動方針、戦略、戦術を決定するのです。恐るべき調査結果が出たのです。民主の彼の調査時点の支持率は21.2%、自民党新人の支持率が21.0%、心配してた維新の新人候補の支持率は、僅か8.8%というものでした。敵は「維新」ではなく…「自民」だったのです。しかも、僅か0.2%の差という想像を絶する僅差です。票数にすれば、200票〜500票以内という程の僅差です。
この調査結果を候補者に渡せたのは、公示の僅か3日前です。中には、そんな「結果」を知っててどうなる…という人もいるかもですが…

この時期には、自民党も、民主党も党本部が全国の小選挙区ごとに何度も同様の「有権者動向調査」を実施していまして…その「調査結果」も各候補者は聞かされています。ただ、プロのボクが見て最悪なのは、この各党本部が実施する「調査」は精度の低い「オートコール」なのです。 しかも…有効回答の少ないものです。当然、当社の精度の高い「調査結果」とは違う「結果」が出てる場合が多々あります。 当然、ボクは「ウチの調査は正確!誤差少ない!」と自信を持って伝えてますが…

そして、この「賢明な候補者の選挙結果」ですが…調査結果通りに、自民党候補に300票差をつけての薄氷勝利でした。そして、維新候補には調査結果通り「大差」をつけてました。


●アン?携帯電話?固定電話?
選挙プランナーとか、最近は選挙コンサルタントの会社が増えました。ボクが独立した頃は、まだ日本では、数社も無かったと思います。一部の意見か、全体の意見かよく承知しませんが…そういう「選挙通」の間ででも、最近は携帯電話が世の中に蔓延してて…そんな中で、各家庭の「固定電話」にしか架からない「有権者動向調査」なんてアテにならない…ましてや…固定電話にでるのは「老人」ばかりで…主に若者は、「携帯電話」だけの日常生活をしてる。その人たちに「調査」が入らない「有権者動向調査」はアテにならない…という意見があります。その「意見」にはボクは自信を持って「NO!」と言えます。そういう事実は事実でしょう。しかし、当社の調査は「固定電話」だけです。それも23年前の会社設立以来、ずっとその「固定電話」での調査を継続しています。

しかし…「結果」が出る「世界」です。「調査」が「当たった!」か「外れた!」かがです。当社のこれまでの結果はすべて「的中!」です。昨年の総選挙での調査でもです。その「携帯電話が入らないとダメ!」の意見は「NO!」は確実に証明されています。

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